結論:読まれる広報誌で重要なテクニックは「コンセプト」、「レイアウト」、「写真選び」、「他施設の広報誌との差別化」です。
この記事の対象者は
・広報誌の編集長
・広報誌の記事の編集を担当している介護士
・「施設だより」の担当者
です。
この記事を読むことで
・広報誌の記事を作る手順を理解できるようになります。
・広報誌の写真の選び方がわかります。
・あなたにしか作れない広報誌を作れるようになります。
広報誌の編集に携わっているあなたは
- 取材はしたけど、集めた情報や写真をどうやって記事に盛り込めばいいか分からない。
- 介護施設はあまり目新しい変化がないので他の介護施設との違いを出せていない。
- 上司に広報誌の提案をされたけどダメ出しされてばかりで先に進めない。
と悩んでいませんか?
これは、
読まれる広報誌のテクニックをまだ身につけていないからです。
編集長のなりたてのあなたでも4つのテクニックを抑えたら「あなたにしか作れない」読者に読まれる記事を作れる様になります。
今回は広報誌で「どんなメッセージを読者に伝えたいか」をわかっていることが前提の記事になっています。
記事を編集するためのテクニックは4つあって
- コンセプトを決める
- レイアウト(広報誌全体の骨組み)を決める
- メッセージが伝わる写真を選ぶ
- 他施設の広報誌との差別化を図る
今回は5年間広報誌の編集長をした経験から編み出したレイアウトのテンプレートも用意したので、それにあてはめると読まれる広報誌の記事を編集できます。
無料でDLできる広報誌のテンプレ資料もあるよ!!
【テクニック①】広報誌のコンセプトを決めて、あなたが作る広報誌の方向性を決めよう。
コンセプトとは読者にどんなメッセージを伝えたいか考えること。【読者を限定するとコンセプトを決めやすい】
そもそも、あなたは広報誌でどんなメッセージを伝えたいですか?
- 新しくできた施設へたくさんの利用者様に利用して欲しい。
- 実は自分のデイサービスにはプールで実施しているリハビリプログラムを体験してほしい。
- 利用者様に新鮮な刺激を受けて欲しいので目新しいボランティアに来て欲しい。(例えば、アニマルセラピーなど)
- あなたの施設の人間関係は良好で新しい介護士に働きに来てほしい。
- 施設内に保育所を作ったので、子育て中の女性も働きやすい職場をアピールしたい。
でも、これらって文字だけでは伝えきれないというデメリットがあります。
そこで、文章に合わせた写真も使うことであなたが読者に伝えたいメッセージを伝えやすくなります。
同じ内容でも伝えたいメッセージが違うと使う写真や作る文章を変える必要があります。
ただ、コンセプトといっても絞りにくいです。
一番わかりやすいコンセプトの決定の仕方が
読者を限定することです。
あなたが作る広報誌を誰が読むのかを想像し、求めている情報を拾い上げることで広報誌の作りの方向性を簡単に決めることができます。
どんな読者がどのような情報に価値を感じるか調査する方法は
- yahoo知恵袋
- 書籍
- 福祉新聞
で、読者のニーズを拾い上げ得ることができます。
特にTwitterのユーザーは日本国内で4000万人と言われています。
コンセプトを決める参考にしてください。
広報誌冒頭のリード文は広報誌の心臓部【読者の心に刺さる言葉を選ぼう】
読者の気持ちに寄り添ったリード文を考えよう‼︎
ブログを見るとき、多くの方が意識をしているのが、そのブログ記事を見ることである特定の情報を得て、有効に活用することです。
なぜなら、ググるという行為は、分からないことを調べて自分がやりたいと思っていることができるかどうか、あるいはできるならどんなやり方で可能かを意識しているからです。
たとえば、はじめて東京へ旅行するときに「東京 観光 おすすめ」と検索します。
これは、東京に何があるかわからないが、初めての東京旅行を楽しみたいという気持ちがあります。
そして、東京旅行を楽しむために楽しめないところにはいきたくないので、おすすめの場所をピックアップして旅行の計画をたてるためにググるという行為に至ります。
介護施設の広報誌も同様に、読者には「介護施設の情報を知ることで、悩み事を解決したい」というニーズがあります。
介護サービスを利用したい人が持っているニーズは
- 自分にあった介護サービスを利用したい。
- 親の介護のことでの悩み事を誰かに聞いてほしい。
- 親が退院するけど、自宅で介護するのは不安。何かいい方法はないだろうか?
あなたが作った広報誌が読まれるかどうかは、読者の悩み事に共感できているかどうかです。
利用者様の介護をするときと一緒ですね。
読者の悩み事を言葉にして、共感するリード文を作ってください。
リード文が適当だと誰もあなたの広報誌を読まなくなります。
読み手に伝えたい「施設の強み」を分析する。
もう一つ介護施設の広報誌で記載して欲しいのが
施設の強みです。
介護施設の広報誌は「施設の強み」を読者に伝えることが1番の目的です。
施設の強みを伝えることは、読者に悩み事の解決方法を提案することと同じなのです。
施設の強みと読者の悩み解決の具体例
- 午前中のみ、午後のみのどちらかを選べるのでデイサービスの利用に乗り気でない高齢者の利用を促すことができる。→家族の自由時間が1、2時間増える。
- 整った入浴設備がある。→デイサービスで寝たきりの高齢者でも、安心して入浴してもらうことができる。
- デイサービスに特養が併設されていて、ショートステイも利用できる。→急に主介護者(メインで介護している家族様)が急な葬儀に出席しやすい。
- 勤続年数10年以上で介護福祉士を持っている職員が全体の過半数を占める。→事故なく安全に安心して介護施設に家族を預けることができる。
あなたの施設の強みを読者の悩み事の解決につなげると広報誌を読み進めてくれます。
もし、読者がその悩み事を解決するために
このデイサービスなら、全くデイサービスに行ってくれなかったおばあちゃんも行ってくれるかも?
と思ってもらったらこっちのもの。
問い合わせや施設のホームページ、SNSで問い合わせがあれば施設の利用につなげることができます。
【テクニック②】介護施設の広報誌の記事を読みやすくするレイアウトは1つの写真に対してコメントが一つ【コメントは200〜300文字程度を目安にする】
介護施設の広報誌はレイアウトが命です。読者の悩みを解決できる記事でも見にくければ見てくれません。
記事の構成(骨組み)で広報誌の善し悪しが決まる【無料でテンプレをDLできます】
ここからレイアウトをダウンロード
レイアウトの一例です。
記事構成(骨組み)のポイント
- 1ページにつき項目は2~3記事まで
- 1つの写真と1つのコメントのセットで1つの項目にするにする
- 写真の下にはキャプションをつける(なんの写真か明示する)
- 記事全体の写真とコメントのバランスを考える。
写真と文字のバランスを考える。
基本的に文字だらけの紙面は読まれにくい紙面になります。
元々、月に10冊以上本を読んでいるぐらい活字を読むのが区でない人ならともかく、一般的には文字だらけの紙面は読み手の読む気をなくさせます。
1つの項目につき項目は300~500文字以内に収めましょう。
直感的にわかりやすい写真をメインにし、コメントは補足的に簡潔にコメントを記載すると見やすい記事となります。
【テクニック③】写真選びは慎重に。【メッセージが伝わりやすい写真を選ぶ】
視覚は人間が得られる情報源の約8割を占めています。文章から得られる情報よりも、写真から得られる印象が強いです。
写真は文字以上にものをいう
広報誌で写真選びは、広報誌のコンセプトを読者に伝えるのに重要なポイントです。
なぜなら、人間の視覚から得られる情報は8割程度だといわれているからです。
同じ内容のコメントでも写真選びで読み手への伝わり方が大きく変わるからです。
たとえば、施設のレクリエーションを紹介するのに、利用者様が笑顔ではない写真であったり、ピンボケしてしまっている写真が使われているとします。
その場合、その施設が利用者様が楽しんでいただけるレクリエーションを提供していることを読者に伝えることはむずかしいです。
取材先から写真をもらうときに4〜5枚撮ってもらうと万が一、一枚がピンボケしていても予備の写真を使うことで解決できます。
- 利用者様をメインで紹介する項目の時、記事にするのにふさわしい利用者様の表情かどうか
- ピンボケや利用者様が見切れていないかどうか
- 何をしているところの写真か分かるようにキャプションをつける
- もらった写真はトリミングをして必要な部分だけを使う。
- 写真が暗かったり、明るかったりしたら調整する。
画像の編集で困ったら「Canva」という手段もあります。
スマホでも編集できるので、PCが苦手でも画像編集を簡単にできます。
無料枠でも画像をおしゃれに加工できますが、有料だとさらに画像編集の幅が広がります。
ちなみに、絢音は写真やイラストはCanvaで編集しています。このブログでも使っているよ。
Canvaの公式サイトはこちら
写真の下にはキャプション(何の写真か?)文字で伝える。
写真は読者にあなたが伝えたいメッセージを伝える有効な手段です。
文字で伝えるより目で見てもらう方が理解されやすいからです。
ただ、読者はあなたの施設のことを知らない人も読みます。
写真の撮り方によってはその写真は
- 誰が
- 何をしているところで
- 何を読者に伝えたいか
わかりにくい場合があります。
キャプションは
- 誰が
- どこで
- 何をしているところの
写真か記載することで、読者にメッセージを伝えやすくする効果があります。
よく新聞でも、社員の下に写真の説明を簡単に書かれているのはそのためです。
キャプションは多くても20文字程度じゃないと見づらくなるので、言葉を慎重に選びましょう。
【テクニック④】マンネリ化しても他の介護施設と差別化を図る方法。
利用者様の話している内容を「」付きで載せる
記事の内容がマンネリ化してきたときの鉄板の対策は、利用者様が話している内容を「」付きでコメントに載せるということです。
とくに、利用者様の感想は重要です。
たとえば、風船バレーをしている場面を取り上げる場合、「みんなと一緒に運動ができてうれしいわ。」というのを入れましょう。
前と同じような内容でも利用者様のコメントを入れることで、読者の知りたいことは伝わります。
そして、読者が知りたいことはその施設の雰囲気はどうかということです。
そもそも、マンネリ化してOK
高齢になってくると大きな環境の変化に適応しにくくなります。なので、施設の出来事も大きくは変化しません。
だから、広報誌がマンネリ化するのはそもそも避けることができません。
自分の施設の広報誌を読まれるものにするためには小さな変化を伝えるということを心がけましょう。
その手段の一つが利用者様の言っている内容を引用することです。
施設長あいさつや新人職員紹介は不要
施設長のあいさつや新人紹介ははっきり言って、読者には興味がありません。
なので、施設長あいさつや新人紹介は取り上げなくて大丈夫です。
取り上げる内容に困ったら・・・
- 各施設の入浴設備
- ボランティア
- 法人の各施設の建物の場所(地図上のどこにあるか)
- イベント(納涼大会やクリスマス会など)
- 新しい施設の紹介
- 機能訓練(リハビリ)
この辺のテーマで記事を作成すると、比較的目新しい内容になります。
広報誌の作り方まとめ(広報誌のレイアウト無料DLあり)
- コンセプトを決める=対象読者を限定して伝えるメッセージ(施設の強み)を決める。
- 記事の構成(骨組み)が命
- 記事の内容がマンネリ化してOK
- 利用者の言っていることを「」付きで引用する。
画像編集のCanvaはこちら
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