結論:まずあなたが楽しんで、利用者様に元気を提供してください。
デイサービスの介護士なら絶対避けて通れない仕事の一つがレクリエーション。
初めてデイサービスで働いたあの日、全ての職員がまるであのクイズ番組の名司会者のように小慣れた感じでレクリエーションの進行しています。
先輩方と同じようにレクリエーションを進行しないといけないと思うと・・・
- 人前で話すのが苦手。頭が真っ白になりそう。
- 企画するのが大変そう。
- 先輩方みたいに上手く盛り上げようと思うと自信がなくなる。
- 何を準備していいか分からない。
私も最初はそんな感じでした。
今では、スマホとホワイトボードさえあればすぐにレクを提供できるほどになりました。
新人介護士のあなたにはすぐにそのレベルに到達するのは難しいかもしれませんが、先輩の手助けを得ながらでもすぐに盛り上げる名人にはなれます。
それは「3つの心構え」を実践すること。
特に「レクを楽しんでやる」が重要です。
あなたが楽しんでやれないことは利用者様も楽しめないからです。
ディズニーランドで笑顔で働いていないスタッフやキャストを見たことありますか?
あの人たちは、「自分が楽しんで仕事しないとゲスト(お客様)を楽しませられない」のを知っているからです。
レクリエーションを笑顔で進められるようになって初めて気づくことがあります。
レクリエーションが得意になって得られる気づき
- 利用者様の喜んでいる表情を近くで見ることができる。
- 利用者様の意外な一面(これが得意だったんだー)を気づける。
- 自分の実施するレクリエーションに反応してもらえる。
- 利用者様の施設内のケースカンファレンスで説得力のある発言ができるようになる。
- 他のデイサービスやデイサービス以外の介護施設でもレクリエーションのスキルを生かせる。
レクリエーションのスキルって、どこでも持ち出し可能なんです。
他の業界だったら、その会社でしか通用しないスキルしか獲得できないことが多いです。
でも、レクリエーションスキルはどこの業界でも活用できるスキルなんです。
レクリエーションの進行すらできないと、どこで職場でも仕事ができない人になります。
今回は新人介護士だけでなく、「レクが苦手」という人にも参考にして頂きたいです。
【マインドがコツ】新人介護士が楽しませる為の3つの心構え
デイサービスで働き始めて驚くことの一つが、職員さんのレクリエーションを進めるのがとても上手いこと。
まるで、クイズ番組のベテラン司会者のよう。
その姿を見ていると・・・
私も経験年数を重ねていけばこれぐらいできるようになるのね‼︎
そんなの幻想よ‼︎経験年数だけでレクが上手くなるほど甘くないわよ❤︎
えっ、そうなの⁉︎
実際に私の職場でも10年以上経っても「私、レクって苦手なのよね。」と言っている職員はいます。
一方で呼吸をするように、レクの司会をされる職員もいます。
その違いはマインド(心構え)です。
新人介護士でもすぐに実践できる心構えは3つあります。
レクリエーションの盛り上げ方は十人十色。人が変わればやり方やスタイルは変わる。
でも、レクリエーションの進行が上手い人は全てこの3つの心構えを必ず実践しています。
小手先のテクニックを身につける前に心構えを育ててください。
【心構え1】作り笑顔
笑顔はどんな介護士でも渡せる利用者様へのプレゼントです。
笑顔なんかできて当たり前でしょ?
こんな時でもあなたは笑顔を作れていますか?
- 先輩や上司から怒られた。
- 昨日、恋人と別れた。
- 体調が良くない。
- 親の調子が悪い。
- 実は生理中。
どんな時でも、笑顔を作らないといけないのが介護士です。
あなたがしかめっ面だと、利用者様はそれが気になってレクリエーションどころではありません。
笑顔を作る方法は朝起きてすぐが重要。
洗面所の鏡の前で笑顔の練習をしましょう。
笑顔歯磨きのメリット
- 誰も見られずに実践できる。
- 自分の笑顔を見ることで、脳は「私は幸せ」と錯覚してくれる。
- 表情が豊かになる。
毎日実践しなければ意味がありません。ぜひ、明日から実践してください。
あなたの笑顔を見たいな❤︎ぜひ、ツイートしてください!
【心構え2】お腹に力を入れて声を出す。
レクリエーションは「創り直す」という意味があります。
高齢になると、できないことが増えてきて気分は落ち込みがちになります。
それを、「私って意外とすごいやん」と気付いてもらうのがレクリエーションです。
元気を提供する場のレクリエーションあなたの声が小さいと利用者様は心配になります。
大きな声を出すだけで元気そうに見えます(実際にそうではなくても)。
丹田を意識して声を出してください。
元気は現金になるんですよ。ディズニーランドがそうであるように。
【心構え3】あなたもレクリエーションを楽しむ【超重要】
なぜ、レクリエーションを介護士自身が楽しまないといけないのかと言うと介護士自身が楽しめないのに利用者様が楽しめるはずがないからです。
印象は他人との関係を左右する。(早稲田大学 高等研究所 北村美穂准教授)
早稲田大学 高等研究所HPより引用(https://www.waseda.jp/inst/wias/news/2018/09/19/5469/)
わずかなしぐさや表情でも介護士と利用者様との関係が左右されます。
したがって、介護士と利用者様のおレクリエーションを提供する/されるという関係において介護士が楽しそうにレクリエーションを実施しているかどうかが重要ということです。
つまり、介護士が楽しそうにしているかどうかわずかなしぐさや表情でそのレクリエーションが楽しいかどうかを決めているということです。
介護士が楽しんでいるかどうかは、介護士のしぐさや表情に現れるということです。人生の先輩である利用者様がそれに気づかないわけがないですよね。
本当に必要?レクリエーションを実施する3つの目的
レクリエーションを実施できるようになるのにまず、あなたが楽しまなければいけません。
レクの目的を理解することは「楽しむ」ための前提条件です。
介護士は利用者様の喜びを感じるから辛い仕事も続けられるからです。
レクリエーションを実施する3つの目的
- 利用者様が他者との交流を楽しめる場を得られる
- 高齢者の残された能力を伸ばす
- 高齢者がデイサービスに来る理由になる
レクリエーションはただの利用者様が活動する場であるというだけではないということです。
あなたが司会することで、「つまらない」と思っている利用者様が「毎日、楽しい」に変えることができます。
ケアプランに取り入れられるぐらいレクの目的って大切なんです。
利用者様が他者との交流を楽しむ場を得られる
さあ、利用者様どうし自由に交流してください!!
と言ったところで全ての利用者様が交流できるわけではありません。
- 意識しなくても他者と交流できる人
- 他者と交流するのに時間がかかる人
- そもそもあまり関わられたくない人
そこでレクリエーションは利用者様同士が交流できるツールになるのです。
何もないところから他者と交流するのが難しくても、レクリエーションを通じて利用者様同士交流していただける場になります。
しかも、レクリエーションは実施する介護士がすすめていくので意図的に利用者様同士を会話させることも可能です。
高齢者の残された能力を伸ばす
高齢になるとできないことが増えてきます。それは、高齢者にとって「私ってあかんな」とネガティブな状態になります。
高齢になると抱える悩み
- 足が痛い。
- 肩が上がらない。
- 膝を曲げ伸ばししにくい。
- すぐに言われたことを忘れてしまう。
- 目が見えにくくなる。
最近、目が見えにくくなってきたから糸を針に通せないから縫い物もできなくなったわ。だんだん、できないことが増えてきて私もうダメだ・・・。
しかし、デイサービスでは利用者様も縫い物や運動レクなどで職員の支援してもらいながらできることを続けてもらいます。
目が見えにくくて、利用者が針に糸を通せなくても代わりに介護士が針に糸を通して雑巾など簡単な縫い物は利用者様にしていただく。
できないことではなくできることに着目していただくのを残存能力を活用すると言います。
残存能力を活用するのは介護士だからこそできる「リハビリ」です。
利用者様1人ではできないことも、介護士の支援で縫い物ができるようになり達成感を感じてもらうのがデイサービスのレクリエーションの醍醐味と言えます。
高齢者がデイサービスに来る理由になる
利用者様は目的を持ってデイサービスをご利用されます。
利用者様がデイサービスをご利用する目的
- 家でお風呂入れないので、入浴が目的。
- 閉じこもりがちで外出の機会がない。体が衰えないように外出の機会を確保する。
- 誰かと会話を楽しみたい。
しかし、利用者様の中には特に目的もなくご利用される方もいらっしゃいます。
嫁に言われてきたんだけど・・・
ご家族様が自分の時間を確保するためという目的があります。
レクリエーションは利用者様をデイサービスに来る理由づけになります。
「リハビリ」をするために行くって思うと気が重たかったりしますが、「楽しむ」ためにデイサービスに行くと思うと来やすくなります。
私の前の職場でも
今日は手芸で干支の根付を仕上げにきたよ。昨日から楽しみやったよ。
という方がいました。
やりたいことをレクリエーションの場で提供すると、それがデイサービス利用する目的になります。
利用者様はレクリエーションが楽しければ、それがデイサービスに来る理由になるのです。
介護士初心者でもレクリエーションスキルがアップする5ステップ
リハビリや入浴に特化していない限り、デイサービスではレクリエーションを実施しなければいけません。
レクリエーションスキルは一朝一夕には身につくわけではありません。
ステップアップしていく必要があります。
毎日、少しずつ着実に身についていきます。
ステップ1、2までなら介護初心者でもすぐに取り組めますよ!
【ステップ1】利用者様の名前と顔をおぼえる
新人介護士がまずやらないといけない仕事。それが利用者様の名前と顔を覚えることです。
名前を覚えなければ、レクリエーションやその他の介助も何もできません。
なんで最初の仕事が「利用者様の名前を覚える」なの?
利用者様はそれぞれの目的でデイサービスに来ています。半身麻痺で入浴できない、閉じこもりがちで人との交流を求めている、リハビリさえできれば誰にも関わられたくない。その人のADL(体の不自由さ)や何も求めているか知らないとサービスを提供しても「余計なお世話になります。ファミレスに入って頼んでもないコーヒーを出されるのと同じです。名前を覚えることは、その方を知る第一歩なのです。
人の動きって予想できないと思いきや、高齢者に限って言えばある程度予測できます。それは、レクリエーションで求めているものは、時間が経っても大きく変わることがないからです。
レクリエーションで利用者様と関わって、それぞれの特徴を把握しましょう。
利用者様それぞれの特徴と名前を結びつけることで名前を覚えやすくなります。
利用者様の名前の覚え方
- 利用者様の持ち物(手持ちの鞄など)と結びつける。
- スキマ時間でメモ帳に利用者様のフルネームを書く。
- 先輩や上司に利用者様の名前を聞く。
1日何人って毎日の目標を決めて覚えるとより早く利用者様の名前を覚えられるようになります。
ゴール地点が見えないと「どれだけ努力すればいいか」分からないからです。
レクスキルも介助スキルも「名前を覚える」が土台になります。
名前を覚えるは「バイステックの7原則」の個別化でもあります。
【ステップ2】先輩介護士と一緒にレクリエーションをやってもらう。
先輩がレクリエーションを実施しているのを見ていると簡単にやっているように見えます。
でも、実際に自分がやろうとすると何からやればいいか分からなくて不安になりますよね?
新人介護士がレクを実施するのが不安な理由
- どうやって司会、進行すればいいか分からない。
- 前に立って何を話しすればいいか分からない。
- レクリエーションの途中で利用者様に「トイレ」って言われたらどうしよう。
初めてレクリエーションを実施する不安を解消するために先輩についてもらって一緒にレクリエーションをやってもらいます。
レクリエーションは先輩のやり方を見て、マネして学ぶのがスキルアップの近道です。
「自分ならどう進めるだろうか?」を意識しましょう。
ただし、先輩も他にも業務がありながらもあなたの仕事をサポートしています。気持ちよくあなたをサポートできるように気遣いが必要です。
先輩と一緒にレクを実施する時の注意点
- 元気よくレクリエーションを進める。(お腹から声を出す)
- リアクションは大きめに。
- 「この人進め方上手いな」と思う先輩のマネをしてみる。
レクリエーションはベテランでも他のスタッフに手伝ってもらわないといけない場面が多々あります。
あなたもレクの実施に慣れた頃でも、先輩に助けを求める場面が必ず出てきます。
その時にも、気持ちよく手伝ってもらえるようにあなたの誠意を見せましょう。
あなたの誠意とは、先輩が「あっ、こいつやる気十分だな〜」と思わせることです。
まずはお腹から声を出してレクリエーションを実施しましょう。
【ステップ3】レクネタを探したり、進め方を研究する。
介護士になって半年以降になると、自分が企画・実施しているレクリエーションがマンネリ化しいてきている問題があります。
実は、デイサービスのレクリエーションはマンネリ化してもOKです。
たまには、変わったレクリエーションを提供したいな。
そう思う時がきます。
目新しいレクを提供したいときに参考にするもの
- ブログ
- ユーチューブ
- 介護施設のレクリエーションに特化した雑誌
同じレクでもルールややり方を変えるだけでも、利用者様にとって目新しいレクになります。
ただし、あまり複雑なルールや準備の多いレクは計画しきれずに挫折してしまいます。
シンプルかつ準備に時間があまりかからないものがおすすめです。
目新しいレクを提供するときは、利用者様に説明する時のこともイメージしてください。
【ステップ4】楽しそうに進めている先輩のマネをしてみる。
先輩と同じようにレクを進めているつもりでも、利用者様の反応が微妙な場合があります。
それは、先輩のやり方をマネしきれていないからです。
先輩とあなたとのレクの進め方を比べてその違いを見つけましょう。
どこを見比べたらいいの?
- やっているレクリエーションの内容。
- 声の質と大きさ。
- 表情。
- レクリエーションの進め方(利用者様参加方or職員からの一方通行型)
- 他の職員も巻き込んでいるかどうか?
マネをするためには「観察」しなければいけません。
徹底的に観察するには手が空いているスキマ時間でレクを実施している先輩のお手伝いをすることです。
先輩からは感謝され、あなたもレクスキルがアップする。やらない理由はありません。
【ステップ5】困った時の鉄板ネタを増やす。
デイサービスでレクリエーションを実施する時間は決まっています。しかし、時間通りに行かない場合もあります。
時間が足りない場合は、説明を端折るなどして時間調整することができます。
しかし、新人介護士にとって余った残りの時間を埋めるのが難問です。
あとレク終了時間まで20分ある。何をしようか・・・
そんな時に便利なのが鉄板ネタです。
代表的なレクリエーションの鉄板ネタ
- 体操
- しりとり
- ホワイトボードレク
鉄板ネタのポイントは実施しやすいことです。
実施しにくいレクリエーションは結局実施できません。
鉄板ネタを選ぶポイント
- 準備物が少ない。
- スマホ見ながらでもできる。
- 利用者様が理解しやすい。
- すぐに始められる。
- 時間調整しやすい。(いつでも終了させられる)
レクリエーションが得意になるかどうかはこの鉄板ネタがあるかどうかです。
あなたの鉄板ネタを探してみませんか?
デイサービスで楽しんでいただけるレクリエーションを作る3つの場面
レクリエーションは利用者様の意欲を引き出すきっかけです。
利用者様に「楽しい」と思ってもらうことでデイサービスを利用していただくと
- 入浴していただいて、体の清潔を保持できる。
- 他の利用者様とお話ししていただいて交流してもらえる。(お友達を作ってもらう)
- 家族様の自由時間ができて、家事や家族様自身の趣味に時間を当てることができる。
デイサービスに来ていただく本来の目的も達成できます。
普段は歩くのもフラフラで、声も耳を傾けたら辛うじてきける程度の声しか出せない方もレクリエーションの時にはしっかり歩行されていて、今まで聞いたことのない大きな声を出されることもしばしばあります。
やる気になるって普段以上の力が出せるんです。
これもレクリエーションだからこそ引き出せる利用者様の残存能力です。
利用者様に楽しんでいただくレクリエーションを提供するのに、場面に応じた内容を提供しましょう。
レクリエーションを提供する3つの場面
- 計画的にその日に予定されているレクリエーションを提供する。
- 急に「何かレクリエーションを提供して」と依頼される。
- レクリエーションの時間が余って、時間調整をする。
介護保険の制限でデイサービスの場合は、利用者様に決められた時間までいていただかなければいけません。
早くレクリエーションが終わったから終了させてしまうと利用者様が手持ち無沙汰で退屈させてしまいます。
デイサービスはディズニーランドと一緒で、利用者様(ゲスト)に退屈を感じさせてはいけません。
計画的に実施する場面。
毎日、何らかのレクリエーションが計画されています。
今までやったことのあるレクリエーションであればレクリエーションの計画書があります。
レクリエーション計画書はいわばレクリエーションのマニュアルです。
レクリエーション計画書に書かれている内容
- 計画者
- 実施予定日
- レクリエーションの流れ(時系列)
- 準備物
- そのレクリエーションを実施する目的
- その他の申し送り事項
レクリエーションの計画書があれば、実施前に熟読しましょう。
レクリエーション計画書を読んだだけでは、自分では気づいていないが理解できていない部分もあります。
- レク物品が収納されている場所。
- 参加予定の利用者様。
- レクの実施場所。
文字では書きにくいこともあるので、レクを実施している場面をイメージしながら読んでください。
レクリエーション計画書を作るときの注意点
- レクリエーションのコンセプトを決める(何のためにそのレクリエーションを実施するのか)
- 実施期間(いつからいつまで実施するのか)
- 誰が実施するのか(どの職員が実施するのか)
- 必要な準備物(施設にある道具で使えるものと新しく購入するもの)
- 施設が出してくれる予算の想定(これは上司と相談する)
- レクリエーションの実施の流れ(レクリエーション準備〜実施・片付けまでの段取り)
レクリエーション計画書を作る目的は誰が見ても準備や実施できるようにすることです。
細かく具体的に言葉にして書類にする必要があります。
レクリエーションの計画書がない職場だったらどうすればいいの?
レクリエーションの計画書がない職場の場合は事前に先輩か上司に内容を聞いておきましょう。
レクリエーション計画書がない場合に先輩に尋ねること
- レクリエーションの流れ(時系列)
- 準備物
- レク物品が収納されている場所
- 実施場所
- その他申し送り事項
でも、実際に始めるとあなたのイメージと違う場合があります。
短時間で全てを伝えることはできないためです。
足りない情報は自分でメモをとって情報を継ぎ足しましょう。
あなたオリジナルの「レクリエーション計画書(マニュアル)」を作る感覚です。
レクの説明を聞く時に取り出すと信頼される2つの魔法の道具
先輩の話が始まるまでにメモとペンをすぐに取り出しましょう。実は、メモとペンを手に持つだけで先輩は「こいつ、私の話をしっかり聞いてる。また、困ったら助けてあげよう。」と思わせる効果があります。レクの場面以外でも、先輩や上司、あるいはこれからできる後輩の話が始まったらメモとペンを取り出しましょう。それだけで、あなたの評価はぐんと上がります。
急に「なんかレクを提供して」と振られた場合
自分が思っている通りにいかないのがデイサービスの仕事。昼食後やおやつ後に利用者様が退屈そうにされていると・・・・
あ〜、暇・・・。
琴音さん、利用者様が退屈されているから今から何かレクを提供してくれる?
えっ!?今からですか?
デイサービスで、利用者様に退屈させるのはNGですのでよくある出来事です。
新人であるあなたにもあり得ます。
急にレクを振られた時は「ホワイトボードレク」がおすすめです。
絢音おすすめのホワイトボードレク
- しりとり
- 高齢者向け雑学クイズ
- 魚の漢字当てクイズ
これらのレクはホワイトボードとホワイトボードマーカーさえあればすぐに始められます。
しかも、いつでも終わらせることができます。
利用者様の退屈な時間を埋めるレクとしては最高です。
このサイトはすぐに答えを確認できるので、演出も自在にできます。
これができるようになれば、どこのデイサービスでも働けます。
ここまでできれば、あなたは一流のデイ介護士です!
【初心者におすすめ】レクの時間があまりそうなら日付や昼食のメニューの確認もレクリエーションになる。
思った時間にレクが終わらないことがよくあります。
時間が押しそうなら、先輩に手伝ってもらって早く切り上げることはできます。
でも微妙に時間が余って、時間を埋めないといけない時。
先輩の助けを頼みにくいものです。
その時に使えるネタが「今日の昼食の確認」と「日付の確認」
「今日の昼食の確認」と「日付の確認」ネタを使うメリット
- 利用者様に思い出してもらう時間がいるので、間を持たせやすい。
- 利用者様の認知症予防トレーニングになる。
- 利用者様が考えている間にその日付にあった過去の事件等をググれる。
調べればすぐできるけど、利用者様には考える時間が必要。
実施しながら、次の準備もできる魔法のようなレクネタです。
このネタのデメリットは、伸ばしても10分程度が限界という点だけです。
微妙に空いた時間を埋めるには最適なレクネタです。
利用者様に「退屈だ」と思わせる時間を削ると
今日も楽しい1日だった。あっという間だったなー。
と思わせることができます。
【特別感って大事】デイサービスで作る4つのイベント
デイサービスは「高齢者専用のテーマパーク」になってきています。一部のデイサービスを除いてイベントに力を入れているところが増えてきています。
なんで、イベントをするんだろう?
通常のレクだけじゃダメなの?
イベントを企画する目的
- 追加利用してもらってデイサービスの売り上げを伸ばす。
- 利用者様の「楽しみ」を作ることで欠席するのを防ぐ。
- 地域や家族様にもあなたのデイサービスの雰囲気を知ってもらうチャンス。
イベントでは利用者様に追加利用の呼び込みをかけて来てもらうので、普段より賑やかな感じになります。
しかも、普段とは違う雰囲気で特別感を提供することができます。
私たちが、特別感を演出しているからなんですけどね。
デイサービスで企画されるイベントを4つに分けてみました。
イベントに来てもらえるかどうかであなたのお給料にも関わることになります。
定期イベント(季節のイベント)
私の職場でも最低月に1回はイベントを開催しています。
普段のデイサービスもレクリエーションを提供しますが、イベントの時は「普段とは違う体験」をすることができます。
高齢者が自宅にいては体験できないことを提供する。
そうすることで、利用者様はただ過ごしているだけの生活から「楽しみのあるメリハリのある生活」に変わります。
デイサービスで実施される定期イベント
- 七夕の流しソーメン
- スイカ割り
- 敬老会
- ハローウィン
- クリスマス会
- 10日戎
確かに、自宅でやろうと思うと大変ね。
いわゆるテーマパークと呼ばれるUSJやディズニーランドにもイベントがあります。
イベントがあることで、普段とは違う体験ができます。
高齢者も同じように普段とは違う体験が「楽しみ」になります。
利用者様が「楽しい」と思わなければ「特別感」にはなりません。
利用者様に特別感を提供する要素
- デイフロアの飾り付け
- 普段とは違うレクリエーション
- いつもだったらなかなか食べられない昼食の内容と盛り付け
- 追加利用を声かけ
- 職員の服装
- プレゼント
イベントに参加するからこそ体験できることを準備していくと、利用者様に特別感を提供することができます。
私が利用者様だったら、当日都合が悪くて参加できなくても声かけしてくれるだけで「特別によくしてくれている」と思いますね。
外出イベント
高齢になるとだんだんと外出の機会が少なくなります。
昔はよく難波までお芝居見に行ってたんやけどな〜。
利用者様の中にも最近は、病院かデイサービスにしか行けないという方も多いのではないでしょうか?
意外とデイサービスや病院以外のところへ行きたいと思っている利用者様は多いです。
どんな外出行事があるの?
- お花見
- みかん狩り
- 紅葉狩り
- 初詣
- 散策
でも、外出行事をやると転倒事故リスクが高くなるんじゃ・・・
確かに、転倒リスクは高くなります。
でも、それは私たちがUSJへ行くときも同じようなことが言えます。
行く途中で交通事故に遭ってしまう可能性は0ではありません。
それでも行くのは「楽しみにしている」から。
外出の機会が少なくなっている利用者様に外出行事に行くのはUSJに行くのと同じなんです。
転倒リスクが少なくなるように外出行事を企画すると利用者様に喜ばれます。
でも、うちの利用者様の数を考えると1週間実施するとしても30分ぐらいしか時間取れませんけど?
それでもOKです。
外出行事のポイントは時間ではなく、外の空気に触れることがポイントなのです。
流石に利用者様をUSJに連れていくのはトイレ問題とかからも現実的ではありません。
例えば、お花見が車の中から見るドライブになったとしても外の空気を吸うことになるのでそれが利用者様の刺激になります。
学校でも遠足があるとワクワクするのと同じで、高齢者も外出行事はワクワクする行事です。
施設全体で取り組む大型イベント
毎年、施設の職員全員で協力して企画するような大きなイベントもあります。
デイサービスで実施される大型イベント
- 夏祭り(納涼大会)
- 創立記念祭
- 文化祭
出店をやっていたり、「盆踊りや花火大会」など大型イベントでしか体験できないこともあります。
大型イベントの目的は利用者様以外も参加してもらうことです。
大型イベントの目的
- 家族様も利用者様と一緒に参加できる。
- 地域の方も一緒に参加できる。
- 利用者様の意外な一面が見られる。
大型イベントの特徴はデイサービスの定休日(日曜日)を使って開催することです。
家族様も地域の方もお休みなので参加しやすいのが特徴です。
地域を巻き込んでの大きなイベントなので、実施していないデイサービスもあります。
あるいは、利用者様の利用曜日に通常の定期イベントとして企画するところもあります。
家族様と利用者様の意外な一面を見られるのが嬉しいですよね。
利用者様に実際に参加してもらう体験型イベント
特別なテーマパークでしか体験できないことをデイサービスでやる場合があります。
これを私は「体験型のイベント」と呼んでいます。
体験型イベントの具体例
- パン教室
- うどん教室
- 料理教室
- プリザーブドフラワー
- 流しそうめん
- フラワーアレンジメント
これらのイベントはどこのデイサービスでも企画しているとは言えないものです。
ただ、これらのイベントは難しい。
しかも経験者がいなければ実施できないものです。
体験型イベントを実施する方法。
- 経験したことのある職員に企画を依頼する。
- 職員に現在も実施している知人等に依頼してもらう。
- ボランティア団体に問い合わせて依頼する。
この体験型のイベントには経験者が必要になってきます。
経験者が講師となって利用者様に体験していただくイベントになります。
経験者というのは実際にこれらの教室の先生をされていたり、趣味でされている方のことです。
こんなイベントあったら、私が参加したいぐらいよ。
もしかしたらあなたの得意や趣味も体験型のイベントになるかもしれません。
【準備が9割】レクリエーション・イベントを成功させる5つのポイント
日中の介護業務をやりつつ、レクリエーションやイベントを企画するのに準備時間を作るのも一苦労。
そんな思いをして実施するからには、成功したいですよね?
イベント、レクリエーションで利用者様がどうなれば成功するのか整理します。
5つのポイントは実施するまでの準備です。
当日、利用者様を笑顔にできるかどうかは準備段階で決まると言っても過言ではありません。
5つのポイントで一番大切なのが計画書を作ることです。
なんとなく想像はできることを言葉にして計画書に記載しましょう。
言葉にできていないのは考え不足と考えてください。
言葉にできなければ、協力をお願いすべき他の職員に伝えることはできません。
3つ目までを決めるのが時間がかかります。
【ポイント1】計画書を作る。
イベントやレクリエーションはまず貴方の頭の中で考えます。
考えたことは言葉にして計画書に記載しましょう。
でも、いちいち書類を作るのってめんどくさいわ!
計画書を作るメリット
- 考えついたことを忘れないようにできる。
- 言葉にすることで新たな問題点や確認すべきことを発見できる。
- 当日の流れを頭の中でシミュレーションしやすくなる。
- 必要な準備が一目瞭然になる。
- 他の職員に協力してもらいやすくなる。
計画書は一度作ってしまえば、次回以降もそれを参考にしながら計画することができます。
あとは、細かいところを修正していけば問題ありません。
でも、計画書にしていないとまた一から考えなくてはいけません。
その時だけのことを見ると時間はかかってしまうかもしれませんが、次回以降実施するときの時間短縮につながります。
計画書はイベントやレクリエーション個別のマニュアルなんです。
でも、計画書に何を書けばいいかわからないわ。
レクリエーション計画書に書くこと
- レクリエーションのコンセプトを決める(何のためにそのレクリエーションを実施するのか)
- 実施期間(いつからいつまで実施するのか)
- 誰が実施するのか(どの職員が実施するのか)
- 必要な準備物(施設にある道具で使えるものと新しく購入するもの)
- 施設が出してくれる予算の想定(これは上司と相談する)
- レクリエーションの実施の流れ(レクリエーション準備〜実施・片付けまでの段取り)
計画書が完成したら、実施当日の動きをイメージしてみましょう。
そうすることで足りない部分が見えてきます。
レクリエーション計画書は各職員の動きをイメージできるように作成しましょう。
【ポイント2】準備の作業スケジュールを立てる。
計画書を作ったらそのまま動けばいいだけじゃないの?
計画書はイメージするためのもの。あくまでも設計図です。
車であれば、設計図から必要な部品を発注して組み立てる作業が必要になります。
設計図だけでは車は作れません。
イベントやレクリエーションの場合「指示」が車で言うところの部品になります。
実施する日は決まっていますから何をどうするのか期限を決めないといつまで経っても準備できません。
イベント、レクリエーションの準備の具体的な作業
- レクリエーション案を考える。
- レクリエーション計画書を作成する。
- 他の介護士への申し送り事項、注意事項を考える。
- 必要物品をリストアップする。
- 予算の必要な物品(施設の経費で購入)は上司に相談。
- 必要物品の購入・作成。
- 他の介護士にレクリエーションの実施日、内容を周知。
- 他の介護士に協力を依頼する。(いつ、何を、どのように協力して欲しいのか)
- 当日の流れを改めて周知する。(各介護士の動きのイメージが固まります)
- 振り返り反省。
必要な作業をピックアップして一覧にします。
そうすることで全体の作業量と時間がかかりそうな準備を見極めます。
あとは実施日から逆算して、カレンダーに作業をやる日を決めていきます。
【ポイント3】必要な物品を準備する。
イベントやレクリエーションに必要な物品はすぐに発注の段取りをしましょう。
その物品がないとイベントやレクリエーション自体、実施できないこともあるからです。
風船バレーするのに当日風船がなければ実施できません。
必要物品の調達方法
- 倉庫の在庫を使う。
- 他部署の在庫をもらう。
- 職員が持っているものを使う。
- ネットで注文する。
- 自分で買いに行く。
物品を発注する前に在庫があるかどうかを確認しましょう。
物品にかかる費用を抑えることで、貴方のお給料も変わる場合があります。
もし、食べ物のレクリエーション、イベントを行う場合「賞味期限」にも注意してください。
利用者様に賞味期限切れのものを提供するわけにはいきません。
届くのに時間がかかるものもあるので、すぐに物品の準備をしましょう。
【ポイント4】他職員に協力を依頼する。
イベントの規模が大きくなればなるほど、協力依頼が成功の鍵となります。
考える仕事は企画者であるあなたしかできないかもしれませんが、作業系は他の職員できることもあります。
貼ったり、切ったりするだけですぐにできると思える作業も思い切ってお願いしてください。
一番ダメなのが全部自分で抱え込んで、気がついたらどうにもならない状態になることです。
協力依頼するのに整理すること
- 誰に依頼するのか
- 何を依頼するのか
- いつまでに仕上げてほしいか
- お願いするのに必要な物品をいつまでに揃えるか
- 当日の各職員の動き
当日の各職員の動きも依頼することになります。
流れが分からなければ依頼できません。
計画書の段階で、各職員の動きをイメージできるようにしておきましょう。
だから、計画書って大切なんだね。
【ポイント5】デモプレイをしてみる。
風船バレーなどのゲーム系なら、実際に一回やってみる。
折り紙やパン教室などの創作系なら、実際に作ってみる。
このデモプレイが重要になります。
当日は予想外のことが起こるのが当たり前だからです。
デモプレイで確認すること
- 終わるまでの時間。
- 追加の物品はないか?
- 計画書の職員数だけで本当に足りるのか?
- イベント、レクリエーションの実施場所が本当に適切か?
- 他の予定とかぶらないか?かぶったとして業務に支障はないか?
実際にやってみると、計画の段階では想定していなかった事実がわかるものです。
当日までに「想定外」を出来るだけ解決して、計画的に実施することであなたのストレスは少なくなります。
デモプレイをしても想定外のことは起きます。デモプレイをやらないなんてナンセンスです。
介護士初心者でも企画・実施できる高齢者が楽しめるレクリエーションのポイント
レクリエーションのスキルは介助技術と同じようにどこのデイサービスでも通用するスキルです。
だから、新人介護士であるうちに「レクリエーションは苦手」という意識を克服しておくと転職するときにも有利になります。
どんな仕事でもできない気がしないというわけです。
レクリエーションの企画・実施のポイント
- マインド
- レクリエーションにはどんな目的があるか
- スキルアップ
- レクリエーションを作る3つの場面
- 特別感を演出するイベントを企画する力
- レク・イベントを成功させる3つの秘訣
これら6つを押さえていなければ何年経っても「レクするのが苦手」な介護士になります。
それではデイサービスで働き続けることはできません。
まずはあなたがレクを楽しむ。
その気持ちがレクスキルの前提です。
まずはあなた自信が楽しむところから始めましょう!!
レクリエーション以外にもいろんな業務があります。
どれも利用者様の人生や日常生活に直結します。
デイサービスの仕事にはどんなものがあるか?
こちらの記事を参考にしてください。
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