結論:時間ごとに連絡帳を置いておく場所を決めておきましょう。
この記事の対象者は
デイサービスの送迎に出る新人介護士
デイサービスの管理者
新人介護士に送迎の指導をする立場の介護士
です。
この記事を読むことで
・連絡帳が個人情報の塊であることを理解できる。
・連絡帳のトラブルを防ぐための取り扱いの手順を習慣にできる。
・送迎時に連絡帳を確認するポイントをおさえられる。
連絡帳のトラブルって同じ利用者様に続けて起こりやすい傾向があります。
多くのデイサービスで利用者様に持参している連絡帳。
あなたは連絡帳を利用者様に返却し忘れたり、
違う利用者様に連絡帳を渡して
上司からかなり怒られてへこんだ事はありませんか。
それもそのはず。
連絡帳には
- 利用日前日の利用者様の過ごされ方。
- 家族様からの依頼ごと。
- 血圧、体温
- 入浴されたかどうか。
- なんのレクリエーションに参加されたか。
- デイサービスでの過ごされ方。
- その他特記事項(転倒事故の詳細など)
が書かれています。
つまり
個人情報の塊
そんな個人情報の塊を紛失してしまうのは
連絡帳すらまともに管理できないなんて・・・
本当にここのデイサービス大丈夫?
と不信感を持たれてしまいます。
せっかく「介護」という他人の高齢者をお世話するという尊い仕事についているのに・・・・
この施設は「だめだ」と思われるのってとても悔しいですよね?
連絡帳をきっちり管理するだけで、あなたは利用者様からの信頼を失わずに済むのです。
連絡帳の管理もできないのに、家族様は安心してあなたに利用者様の介助を託すことはできません。
連絡帳【個人情報】の返却間違いは利用者の不満の元
私のおばあちゃんもデイサービスに行ってて、連絡帳を他の利用者様と間違って返却されることがありました。その時に「間違って渡された・・・」と不満を言っていました。
送迎時に連絡帳を入れる手提げ袋を持参しよう。
送迎時に連絡帳は送迎車に乗る利用者様の数だけ管理しないといけません。
管理すべきものが多くなると紛失の可能性があります。
そうならないためには
一箇所に固めて決まった場所においておくのが最適な管理方法です。
連絡帳を手提げ袋に入れて管理することで一箇所に固めて管理しやすくなります。
私はダイソーで売っている手提げ袋で連絡帳を管理しています。330円で購入できてしかもそれで連絡帳を管理できるので、コスパ最高です。
【理由】複数の利用者様を迎えに行くときに連絡帳はひとまとめにしておくと連絡帳の数を数えやすい
複数のものを管理するときに絶対に外せない作業は
数を数えることです。
- 迎えにくべき利用者様が全員送迎車に乗ったあと。
- 事業所に到着して、連絡帳を指定の場所に提出するとき。
- 帰りの送迎の出発前。
連絡帳を移動させるタイミングで数を数えましょう。
数があっていなければもう一度、数え直します。
今度はもう一度連絡帳の名前と送迎のメンバーの名前のリストと照らし合わせて。
作業が終了するたびに数を数えるのは連絡帳の返却ミスをなくすのに習慣化しておくべき作業です。
連絡帳をバラバラにしていると・・・・(ロールプレイ)
送迎前に連絡帳を持っていかないと・・・
連絡帳を数えてる暇がない。
とりあえず、送迎に出発しよう。
送迎に乗車後
移動しているスキマ時間で連絡帳を読んでおこう。
手提げ袋がないから連絡帳をバラバラにしてしまった・・・
しかも、●●さんの連絡帳を事業所に置いてきてしまった・・・
デイサービスは日によって利用者数が変わり、業務の忙しさも変わります。
最後の挨拶が終わってすぐに送迎に出ないといけないこともあります。
でも、連絡帳の数を数える作業と連絡帳を手提げ袋に入れる作業を省いてはいけません。
- 連絡帳をひとまとめにする。
- その場面で連絡帳をまとめた手提げ袋を置いておく場所を決めておく。
- 場面が変わるたびに数を数えておく。
一つの作業を省くことは連絡帳の返却ミスにつながります。
どんなに忙しくてもこの作業は絶対に省いてはいけません。
私もこの作業を省いて利用者様の連絡帳を事業所に忘れてしまったり、違う利用者様の連絡帳を渡してしまうことがよくありました。その度に上司に叱られ、家族様に謝罪していました。その度に「あの時に数を数えていたらなー。」と後悔しました。
利用者様の信用を失いたくないなら連絡帳様の手提げ袋はコスパが高い
連絡帳の返却ミスは一度あると、不思議と同じ人に立て続けに起こってしまいます。
この前、違う人の連絡帳を渡してしまって謝罪したばかりなのにまた、違う人の連絡帳を渡してしまう・・・・
失敗を失敗で上塗りする失態。
確実に利用者様、家族様への信頼を失います。
- 手提げ袋で連絡帳をひとまとめにする。
- 連絡帳の数を数える。
- 返却前に名前を確認する。
どの確認作業でも怠ってしまうと起こってしまいます。
決めたルールは必ず守らなければどんな対策を立てても無意味です。
私たち介護士は「信頼」を得ることでお給料をもらっています。利用者様、家族様の信頼を失うことは仕事をしていないことと一緒です。
送迎の移動時間中に連絡帳を開ける。
送迎車が走行し始めたら、車中の状況を見つつ連絡帳に書かれている内容を確認しましょう。スキマ時間で利用者様の情報を整理することで、申し送りの時間を短縮することができます。
家族様からの申し送りを確認する。
- 朝の血圧、体温
- 最終排便の日時
- 前日までの利用者様の自宅での過ごされ方
- 病院受診の結果
- デイサービスへの要望
- 利用者様の欠席のお知らせ
- 自宅での食事摂取の状況
が家族様からの申し送りとして連絡帳に記載されています。
4〜6に関しては、朝の送迎終了後に申し送りを担当者に報告しましょう。
申し送り用の用紙があればそこに記載しておきます。
それ以外に関しては、連絡帳を全体を見て通常のデータから大きく逸脱している場合や家族様からの口頭での申し送りが重複してるものに限り報告します。
送迎車内で連絡帳に目を通しておけば、事業所に到着した後に申し送りの報告時間を短縮すさせることができます。
家族様が勘違いして、当日の「家族様からの申し送り欄」ではない場所に当日の申し送りが書かれていることがるので前後1ページを確認するようにしましょう。
連絡帳の用紙があと2〜3日分になったら補充する。
トイレットペーパーの予備が残り2〜3個になったら予備を買いに行きます。
トイレットペーパーが完全にないと気づいても買いにいけないからです。
同様に連絡帳も用紙があと2〜3日分になったら補充をしましょう。
用紙がないと家族様は連絡帳に申し送りを書くことができません。
口頭での申し送りだとその分時間がかかってしまうのと、家族様の送り出しがないお宅では申し送りの手段がなくなってしまいます。
送迎中に残りの連絡帳の用紙を確認するとスキマ時間を使うことになるので、時間短縮にもなります。
連絡帳の用紙は
・送迎車の移動中に残りを確認する。
・残り2〜3日分になったら担当者に補充を依頼しましょう。
連絡帳の袋がボロボロになったら新しいものに取り替える。
連絡帳の袋はただ連絡帳を入れておくためのものではありません。
それ以外のものも入れます。
どれもないと利用者様が安全に生活できなくなるぐらい重要なものばかりです。
連絡帳がボロボロになって穴が開くとそのスキマから出てしまい紛失につながります。
- 全体的にヨレヨレになっている。
- チャックが閉まりにくくなっている。
- 小さな穴が空き始めている。
状態になったら連絡袋交換のサインです。
利用の頻度が多い方ほど連絡帳がボロボロになりやすいです。気づいたらすぐに連絡袋を替えるようにしましょう。
大きい連絡帳小さい連絡帳の比較
連絡帳は通常A5サイズが一般的ですが、私の元職場ではA4サイズを使っていました。ここで、両者の比較をします。
大きい連絡帳(A4サイズ)のメリット、デメリット
メリットもデメリットも「大きい」ということです。
A5サイズと比べると管理のしにくさがありますね。
小さい連絡帳(A5サイズ)のメリット、デメリット
「管理しやすい」という理由で、A5サイズの連絡帳を採用しているデイサービスが多数派です。
迎えに行く数が3名以上は小さい連絡帳、2名以下なら大きい連絡帳が管理しやすい
送迎時に着目するなら
・1回の送迎が2名までのことが多い→A4サイズの連絡帳
・1回の送迎で3名以上のことが多い→A5サイズの連絡帳
をお勧めします。
なぜなら、連絡帳のサイズが大きくなればなるほど送迎時に一まとめにしにくくなるからです。
つまり
A5サイズがデイサービスの連絡帳として使いやすいということです。
どちらのサイズの連絡帳も返却忘れや返却間違いがあってはいけません。A4サイズは「かさばってうっとおしい」というのが逆に管理しやすかったりします。
連絡帳を預かってからの取り扱い手順
連絡帳は利用者様の情報が詰まっています。管理しないと紛失したり、申し送りで時間がかかりすぎたりします。申し送りに時間がかかりすぎると慌てて次の業務に入らないといけないことになります。
送迎時、同じタイミングで連絡帳を触る。
いつもと違う段取りで連絡帳を取り扱わないということです。
たとえば、帰宅したときの鍵だとわかりやすいです。
いつもは玄関の指定のカゴに入れています。
その日は、カゴに入れるのがめんどくさくてその辺のテーブルに置いてしまった。
次の日、出かける際に「どこに鍵を置いたのか分からず」探すこと30分。
やっと鍵が見つかって出かけられるが、約束の時間に遅刻確定。
ものが紛失する一番の原因はいつもと違うところにおくことです。
送迎中にどこに連絡帳を置いておくのが決めておく。決めたら違うところへおかない。
理由もなくいつもと違うことをしないということです。
朝の送迎時の連絡帳管理の流れ
- 利用者様宅に到着。
- 家族様から連絡帳を受け取る。
- 独居・昼間独居の方は自宅の鍵を連絡帳袋に入れておく。
- 送迎車内の安全確認。
- 送迎車出発。
- 利用者様の様子を確認して落ち着いている。
- 連絡帳の中身「家族様からの申し送り」を確認する。
- 連絡帳を連絡袋に入れ、さらに手提げ袋に入れる。
連絡帳の内容を確認したらすぐに手提げ袋に入れて決めた場所に置きましょう。
いつもと違う場所におくと・・・・
あれっ、連絡帳はどこに行った!?
ということになります。
よく物をなくす人は
- 物をいろんな場所に置いておく。
- 自分の動作に合わせてものの移動をさせない。
- 仕事の段取りを映像としてイメージできていない。
ジグソーパズルのピースをはめるように・・・
自分の業務の動きに合わせて連絡帳をおく場所を移すということです。
モノの住所を決めて、自分の動きの流れに合わせてものの住所も移動させる。これが利用者様から預かったものを管理する鉄則です。いろんな場所に置いておくとものがなくなる原因になります。
帰りの送迎時の流れ
- 施設出発前に送る利用者様のリストと連絡帳の名前を照らし合わせる。
- 持って行くべき利用者様の連絡帳の数を数える。
- 連絡帳たちを手提げ袋に入れる。
- 利用者様の荷物も持って送迎車に乗せる。
- 車内の安全確認をして出発。
- 利用者様の連絡帳を開けて、日中の様子を確認する。
- 連絡帳の確認が終わったら手提げ袋に戻す。
- 利用者様到着時、送迎車から降車する前に降車される利用者様と連絡帳の名前を確認する。
- 家族様が出てこられたら日中の様子を端的に伝える。
- 連絡帳を家族様に渡して次の送迎先に出発する。
迎えの送迎と同様に、自分の送迎業務での動きに合わせて連絡帳の住所を決めておきましょう。
ここでは、手提げ袋の中が連絡帳の住所です。
名前の照らし合わせと数を数えるのは利用者様からの預かり物を管理する基本です。他の利用者様からの預かり物に関しても同様にして管理しましょう。
送迎時に預かる連絡帳の取り扱いの注意点
・送迎時、連絡帳用の手提げ袋を持参する。
・送迎出発前に連絡帳の数を数える。
・移動のスキマ時間に連絡帳の中身を確認する。
・連絡帳の住所を決めておく。
・自分の動きに合わせて連絡帳の住所も移動させる。
連絡帳は利用者様の個人情報が詰まっています。連絡帳の紛失、返却忘れ、返却間違いは利用者様、家族様からの信用を一気に失います。連絡帳の確認ははしょらず、当たり前のことをきっちりと正しい手順て扱いましょう。
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