
結論:利用者様のADLや家庭の環境が大きく変わって自宅で1人でいると危険が伴うと予測される段階で、ヘルパーの導入をケアマネに打診しよう。
基本的に介護施設の利用者様は年々できないことが増えてきます。
- 杖なくてもスタスタ歩いていた人が今では自宅の手すりを持ってなんとか歩ける程度今の送迎時間配分では足りない。
- 独居で昔は、お迎えに行ってもすぐに車に乗ってもらえたのが、今は自宅に到着してから10分以上待たされる。
- 送り出すときに家族様がいてが、ご本人と家族様の中が険悪。
- お迎えに行くまでに、利用者様がどっかに出かけてしまうことが増えてきた。

送迎の時に私もこんなことで困りました。
特に朝の送迎時間の1分は通常の10分ぐらいの価値があると思えるぐらい濃厚で重要な時間です。
その1分遅れることで次の利用者様の自宅に到着するのに10分以上遅れてしまうことだってあり得るのです。
この焦りは交通事故起こしそうで嫌ですよね?
乗り込みまでに時間がかかる利用者様の送迎を解決する一つの手段が「ヘルパーの導入」です。
ヘルパーを導入で時間を短縮することができると、送迎職員だけでなく利用者様の負担も少なくなります。
乗り込むのに時間がかかると疲れてしまうのは高齢者も同じです。
しかし、それにはケアマネへ利用者様の状況報告が不可欠。

送迎にヘルパーを導入するかどうかはケアマネの判断しだい。
ケアマネもあなたの報告なしではヘルパーの導入を決定することができません。
ヘルパーを導入するかどうかは実質的にケアマネが決定しています。
この記事を読むにあたっての注意事項
ケアマネにヘルパーの導入を打診するのは相談員の仕事です。介護士から直接連絡できる事業所もあれば、緊急時でない限り相談員でないと連絡しないというルールの事業所じょあります。いずれにしても、ヘルパーを導入しないといけない状況にあれば相談員(多くの場合は上司になります)に相談するようにしましょう。ヘルパーを導入すべき状況を経験して「本当に困った」という思いだけで直接ケアマネに連絡するのはマナー違反です。なお、相談員の方に関してはヘルパーを導入すべきことが起これば迅速にケアマネへ報告するようにしてください。あと、上司への報告も忘れずに。
【ちゃんと見れてる?】送迎時のヘルパー導入で見るべき利用者様の様子

介護保険サービスの導入、変更、中止の決定の根拠は全て利用者様の情報です。
つまり、利用者様の様子の変化の対応して提供する介護保険サービスが変わるのです。
- 杖なくてもスタスタ歩いていた人が今では自宅の手すりを持ってなんとか歩ける程度。
- 独居で昔は、お迎えに行ってもすぐに車に乗ってもらえたのが、今は自宅に到着してから10分以上待たされる。
- 送り出すときに家族様がいてが、ご本人と家族様の中が険悪。
- お迎えに行くまでに、利用者様がどっかに出かけてしまうことが増えてきた。
これらの情報を日々ケアマネに報告しておきます。

ケアマネは利用者様の介護保険サービスの全部を管理しています。
あなたが報告している情報がヘルパーの導入を決定する判断材料になります。
基本的にはどんな些細な情報も申し送りにあげます。

ADLはもちろん、利用者様の家庭環境や送迎時の状況など気づいたことは全て報告します。
あなたが「一応報告だけしとくか」という程度に感じる申し送りがヘルパー導入の決定的な理由になる可能性があります。

送迎時の利用者様の様子は、自宅での利用者様の様子をかいま見ることができます。
いつもと違う様子があれば、些細なことでも都度申し送りましょう。
迎え入れ、送り出しのヘルパーを導入するメリット、デメリット

送り出し、迎え入れのヘルパーを導入すると送迎業務がスムーズになります。
でもヘルパーを導入することで制限も加わります。
例えばヘルパーは定時間まで利用者様の支援をしないといけないので、「9:30のお迎え」など送迎時間が指定されます。
ヘルパー導入での制約をクリアする5つの方法
- ヘルパーが入る利用者様の送迎の前後は時間的に余裕を持たせて調整する。
- どうしても、指定時間での送迎が難しいことが前もって予想される日がある時はケアマネに相談しておく。(できれば指定時間に送迎できるように調整する)
- イレギュラーがあってもすぐに対応できるように、基本的にはケアマネ対応ができる正社員を送迎の待機者にする。
- 初心者ヘルパーが送り出し、迎え入れの支援をする場合送迎職員の方である程度指示を出す。(お願いする体で指示を出しましょう)
- 指定時間に遅れそうな場合、その前後の利用者様の送迎時間をずらす(その決断をした時に、送迎時間に影響のある利用者様宅に連絡します。)
やむを得ずヘルパーの時間を変更しないといけない場面が出てきます。そうすると利用者様(家族様)、ケアマネ、ヘルパー、ヘルパーの所属する事業所に影響があります。
どんな理由があっても時間通りに迎えにいけないとわかった時点でケアマネやヘルパーの事業所、時にはヘルパー自体に連絡を入れておきます。
ヘルパーを導入する=時間指定を守るということを徹底しましょう。
【どんな時に必要??】送迎時にヘルパーを導入すべきケース5選

ヘルパーを導入すると、送迎がスムーズになることがあります。
特に独居の方やご家族が就労されていて送り出しができない所は。
しかし、ヘルパーを導入するには制限があります。
しかもヘルパーを導入することで利用者様や家族様にその分の費用も増えます。
とはいえ、あまりにも乗り込みに時間がかかったり利用者様自身に危険が及ぶ可能性が高い場合ヘルパーの導入をケアマネに打診すべきです。
ここでは、ヘルパーを導入すべき具体的な事例を5つに絞って紹介します。

利用者様のADLが低下している【ヘルパー導入のケース①】

送迎時の送り出し、迎え入れのヘルパーを導入する1番多いケースです。
お元気なように見えても、少しずつADLが低下するのが高齢者施設の利用者様の特徴です。
本人も気づかない間に変化していること
- 歩行状態が不安定になる。
- 今が何時なのか分からなくなる。
- 次に何をすればいいのか分からなくなる。
- 家族様がいないと不安になりやすくなる。
- デイサービスに行かないといけないということを理解できなくなる。
出かけないといけないのに準備ができていないという状況になります。
特に、自分でデイサービスの準備をできるぐらい自立度の高い方は家族様も「うちのおばあちゃんは大丈夫」と支援が必要になっていることに気づきにくくなります。
毎日少しずつ変化しているからです。
気がつくと、送迎職員が到着しても尿失禁で全身がずぶ濡れで着替えるところから始めないといけないこともあります。

利用者様のADLの変化は、普段の申し送りの積み重ねが物を言います。
送迎時、利用者様が前回との違いを見逃さないように観察力をつけましょう。
デイサービスの職員が行くまでに利用者様が行方不明になる可能性がある【ヘルパー導入ケース②】


あれっ!?
迎えに行ったけど、利用者様がどこにいない。家族様も就労されてていないから困ったなー。
なんとか利用者様の自宅についてインターホンを押すもうんともすんとも言わない。
外から声かけしたり、自宅の周辺から様子を伺うも自宅内に誰かがいる感じもしない。
とても焦る場面ですね。
送迎職員にとって約束の時間に自宅に到着したのに利用者様がいないのはかなりの不安ですよね。
利用者様の安全が確保されているかどうかも確認できません。
自宅到着したが、利用者様が行方不明の場合にすること
- 送迎先を再度確認する
- インターホンを再度押す
- 自宅の外から声をかけてみる
- 自宅、もしくは携帯に連絡する
- 自宅の周辺から、利用者様がいてるかどうか様子を見る。
- 事業所に指示を仰ぐ。
- 次の送迎先に時間が遅れることを連絡する。
- 次の送迎先に連絡。
- 家族様に報告する。
どれだけ、送迎時間を短縮して次の送迎先までの時間に余裕を持たせてもこれがずっと続くと送迎職員だけでは力不足です。
利用者様の安全確保も難しい状況です。
一度だけでなく、二度・三度と続くようであればケアマネに報告し、送り出しヘルパーの導入を打診すべき状況です。
行方不明になる可能性のある利用者様はできるだけ、自宅で1人にする時間を少なくする必要があるからです。
利用者様や家族様の隠れたニーズを掘り起こしケアマネに報告、適切なサービス利用の打診をするのもデイサービスの介護士だからこそできる仕事です。

送迎だけでなくケアマネを中心に、家族様、デイサービス、ヘルパーなど関係者全員で利用者様を包括的に支援しなくてはいけません。
ほぼ毎回、デイサービスの準備ができていない。【ヘルパー導入ケース③】

2010年代以上に利用者様を取り巻く家族環境は大きく変化しています。
送り出す家族様がいない。いても、十分なデイサービスの準備をすることができない。
そんな送迎先に当たることもあります。
デイサービスの準備ができていないと送迎職員はこんなことをしないといけない!?
- デイサービスでの入浴の準備をする(着替えやタオル類、塗布薬の準備)
- 朝の服薬の確認をする。
- 自宅の施錠確認をする。
- 出発前にトイレ介助をする。
- デイサービス到着後朝食を召し上がっていただけるように持参する。
次の送迎先への時間調整で対応できる場合はヘルパーの導入は必要ありません。
しかし、これ以上やることが増えたり、事業所の送迎職員の人数的に調整がむずがしい場合はヘルパーの導入をケアマネに打診するタイミングです。
ただし、ヘルパーは介護保険を利用するとは言っても利用者様や家族様に利用した分の経済的負担をお願いすることになります。
実際にヘルパーを導入するまでに1ヶ月以上かかる場合もあります。
結局、利用者様や家族様の同意を得られずヘルパーを導入できない場合もあります。
「普段以上に乗り込みに時間がかかる状況」があったときは都度ケアマネに報告し、何度もヘルパーの導入を打診しましょう。

介護保険は複雑なので、サービスの利用に関して全てケアマネが管理しています。
利用者様の同居の親族を亡くされたとき【ヘルパー導入ケース④】

利用者様の配偶者を亡くされた直後はご本人はとても落ち込まれています。
もちろん、それを見せない利用者様もいらっしゃいます。
ADLが低下していても「主人がいるから安心」と思っている利用者様も少なくありません。
同居の家族様、特に配偶者の方の喪失体験等いうのはそれだけ利用者様本人に大きく影響する出来事です。
私の知っている利用者様で、ご主人を亡くされてくから毎日デイサービスからの帰宅後も「明日も来てくれるんかな」とデイサービスに電話をかけてこらるぐらい精神状態が不安定な利用者様もおられました。
ヘルパーを導入することで、少しでもその喪失体験に対する精神状態の不安定さの支援をできることがあります。

ヘルパーの支援って身体介助や家事援助だけじゃないのね。ヘルパーが入ることで、精神的な支援もしているということか。
家族が就労されていて、夕食の準備の必要があるとき【ヘルパー導入ケース⑤】

デイサービスのご利用者様で、デイサービスから帰った後の生活リズムは
17:30 夕食
18:30 就寝準備
19:30 寝室でくつろぐ(だいたいテレビを見ています)
21:00 就寝
という流れが多いです。
デイサービスから帰ってきたらすぐに夕食という流れになります。
特養の入所者様もだいたい17:00〜18:00に夕食を取られるところが多いです。
しかし、就労されている家族様はというと17:00にスムーズに仕事が終わって、帰るのに1時間ぐらいで帰れると仮定して18:00ぐらいの帰宅になります。
さらにそこから夕食の準備をして18:30〜19:00の夕食になります。
残業などがあればさらにそれより遅くなります。
つまり、利用者様の夕食のタイミングに合わないのです。
そこで、利用者様の帰宅後にヘルパーに入るということです。
特に行方不明の可能性のある利用者様にとって、夕方もヘルパーが入るというのは所在確認する意味もあります。
帰宅の送迎時、家族様がいないことが多いことがあれば一度ケアマネに打診してみましょう。

レンジでチンするぐらいであれば可能です。でも、それ以上のことを送迎職員でするのは現実的ではありません。
デイサービスの送迎でヘルパーを導入するなら、連携しよう!!


他部署や他事業所のサービスを活用して送迎を支援してもらう場合、最低限の連携が必須です。
ケアマネにお願いして、家族様や利用者様の同意もいただいて送迎のヘルパーを導入したのに送迎時間が短縮できなければ意味がありません。
その原因は「送迎職員とヘルパーが連携できていない」が原因です。
送迎時間が長引くとあなたが焦るだけでなく、利用者様にも負担をかけることになります。
それどころかヘルパーを導入することで時間がさらにかかることさえあります。
【ヘルパーと連携が取れていない事例】

おはようございます。
おはようございます。


アリスさん(利用者様設定)、いつも送迎車に乗る前に絶対トイレに行くのよね。ヘルパーさんがトイレ介助入っている間に荷物を車に積み込んでおこう!!

アリスさんの荷物をもらっていきますね。
お願いします。


荷物の積み込み完了!!
そろそろ、アリスさんのトイレ終わってる頃かな?

アリスさん、では車に乗り込みましょうか!!
はーい。


んっ!?
もう車椅子で送迎車の前まで来ている?
まあ、いいや。乗り込んでもらおう。
あっ、おトイレ行きたくなった。
トイレに連れて行って。


ヘルパーさん、アリスさんのおトイレは?
トイレ介助って行く前に行かないといけないんですか?


・・・・・・・

今日は送迎時間がカツカツなのになー。
しかもヘルパーさんも、もう帰らないといけない時間だ。
この事例で足りなかった点
- ヘルパーに利用者様の排泄介助を済ましているかどうかの確認をできていなかった。
- 「なぜ、送迎職員が先に荷物を持って行ったのか?」をヘルパーに伝えれていなかった。
- 送迎職員が荷物を送迎車に積み込んでいる間に「ヘルパーが利用者様の排泄介助を済ましているだろう」と決めつけていた。
ヘルパーとの連携の基本は「声かけ」と「確認」です。
これの事例の場合は「アリスさんのトイレは済まされていますか?」というヘルパーへの声かけがあっただけで防ぐことができました。
ヘルパーへの声かけ不足・状況確認不足は時間を余計に浪費してしまうだけなのです。
「これぐらい分かっているだろう」という声かけ、確認を省略するのはやめましょう。
もう一つ、ヘルパーと連携が取れない原因があります。
それが「送迎職員が送迎の手順を分かっていない」です。
- 新しい職場での送迎
- 初めていく送迎先
- 退院後初めて利用される方の送迎
こんな時に、手順がわからなくなります。
送迎が始まるまでに利用者様のケースファイルと他のスタッフに送迎の段取りを確認しておいてください。
まとめ

送り出し、迎え入れのヘルパーを打診しる根拠はデイサービスでの日々の申し送りです。
どんなに細かい利用者様の様子の変化も申し送りましょう。
- 自宅に到着すると鼻につくほどの尿臭
- 朝食を取れていなくて、朝食後のお薬も飲めていない
- 利用者様がどこにいるか分からない
介護士から見ると「大変なこと」と思っていても、家族様や利用者様は「些細なこと」と思っていることは少なくありません。
高齢者は日々体が衰えることはあっても、若い時のように頑強になることはありません。
そして、送迎に時間がかかる状況は送迎職員だけでなく利用者様本人の負担も大きくなるのです。
送迎に行くからこそ気づける利用者様のニーズを知っているのはデイサービスの介護士だけです。
ヘルパーの導入を打診できるぐらいのスキルアップをするとその他のマネジメント能力もアップし、他のスタッフに仕事をお願いすることができるようになります。
ヘルパーの導入をケアマネに打診するかどう、利用者様の様子観察だけでは決められません。
送迎の段取りを熟知している必要があります。
下記のまとめ記事を読むと送迎の仕事について「何となくこんな感じかな」というイメージを掴むことができます。
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